コミュニケーションにおいて、時にはネガティブなフィードバックを伝えることが必要です。
しかし、うまく伝えないと相手を傷つけてしまったり、関係性が悪化することもあります。
そこで、今回は効果的なネガティブフィードバックの伝え方について考えてみます。
- 普段から部下にフィードバックをしている方
- 伝え方がわからず遠回しになってしまっている方
- 反発され、効果的なフィードバックができていない方
は必見の内容になっています。
フィードバックをされている方にとっても、伝える側がどの様な想いで向き合っているのかがわかる良い機会です。
是非最後までご覧ください。
フィードバックとは
まず、フィードバックについて確認します。
フィードバックとは
あるプロセスや行動の結果・状況に関する情報や評価を、そのプロセスや行動を行った人や関係者に対して提供すること
です。
簡単にいうと、
相手の行動や言動に対して、改善点や評価を伝えること
だと言い換えられます。
このように、フィードバックは相手が何かをしたことに対して、意見を述べる必要があります。
中でもポジティブとネガティブなフィードバックに分けられ、
- ポジティブ:相手の行動や言動に対して、優れた点を褒め称える
- ネガティブ:相手の行動や言動に対して、改善点や問題点を指摘する
役割を果たします。
どちらも、相手への
- 自己成長
- 知識付与
- 多角的な考え方・捉え方の提供
など、相手が向上する目的で行われるのがフィードバックです。
ネガティブフィードバック
ポジティブなフィードバックは、相手を褒めるのでとても伝えやすいです。
しかし、ネガティブなフィードバックは、相手への伝え方が非常に難しいです。
伝え方や相手のことを考慮しないと、
- 人間関係のトラブル
- モチベーションの低下
- 認識のズレ
などが生じる可能性があります。
本来の目的を達成させる為に伝えたフィードバックが、全く効果を発揮しないことになります。
上記の様なトラブルを避けるためにも、建設的なアプローチを心掛けることが重要です。
聞く耳
アプローチをする前に、とても重要な要素があります。
それが相手に「聞く耳」を持たせることです。
ネガティブなフィードバックには、相手への
- 指摘
- 要求
- 願望
が含まれます。
相手が素直に聞き入れる為には、フィードバックする側の意見を取り入れて改善しようとする姿勢が必要です。
そのためには、
「伝える人」が相手にとってどんな人間なのか
によって変わってきます。
相手にとって、
- 尊敬できる上司
- 信頼している友人
- いつもアドバイスをくれる両親
などの相手から伝えられたら、素直に受け入れることができるのではないでしょうか。
反対に、
- 仲は良いけど、特段尊敬はしていない同僚
- 横柄な態度で、人を見下しているチームリーダー
- 上から目線の先輩
などの相手から言われたことは、素直に受け入れることはできません。
伝える側の人が相手にとってどんな人間なのか。
それを踏まえた上で伝えないと、相手はフィードバックを受けようともしなくなります。
むしろ逆効果として、反発してしまい余計に望んでいない方向になってしまう可能性も出てきます。
「聞く耳」を持たせるためには
相手に「聞く耳」を持ってもらうことは簡単なことではありません。
重要なことは相手にとって、あなたが
- 尊敬
- 信頼
- 憧れ
できる人であるかどうかです。
そのためには日頃の関係性が大切になってきます。
普段から良好な関係を築き、あなたのことを慕ってくれていれば、あなたからのフィードバックも素直に受け止めてくれるでしょう。
「聞く耳」を持たせるためには、相手との良好な関係性を毎日積み重ねていくことが肝心です。
それ以外の方法
相手の機嫌が良さそうなときに実施するなど、フィードバックを伝えやすいタイミングも存在します。
しかし、一つだけ、上記の
- 良好な関係性がなくても
- いかなるタイミングでも
相手が「聞く耳」を持つ場合があります。
それは「恐怖」です。
相手があなたのことを恐れていると、自然と聞く耳を持つ様になります。
従順ともいえますが、決して良い関係ではありません。
上下の関係だとしても、意見を言い合える関係性を築き、お互いに尊重し合える間柄を目指しましょう。
そうなれば、ネガティブなフィードバックでも、相手はしっかりと「聞く耳」を持ってくれるでしょう。
効果的な方法
聞く耳を持った上で、具体的にどのようなフィードバックの方法が効果的なのかをご紹介します。
相手を非難せず、事実に基づいた客観的な視点で伝える
まずは思ったことを伝えましょう。
素直に伝えることが相手にとっても成長の糧となります。
仮に反発してきた場合は、しっかりと話し合うことが大切です。
頭ごなしに否定しても良いフィードバックになりません。
相手を攻撃するような言い回しは避け、客観的な事実や観察結果に基づいて伝えることが重要です。
抽象的な表現を避け、具体的な表現で伝える
変に気を遣い遠回しな言い方になってしまうと、伝えたいことからずれてしまう可能性があります。
伝えたいことが伝わらないと意味がありませんし、フィードバックを受けた相手にとってもプラスに働きません。
曖昧な表現や抽象的な言葉よりも、具体的な事例や改善点を挙げることで、相手が理解しやすくなります。
フィードバックはあくまで「相手に評価や改善点を伝える」ことです。
その目的から逸脱しないように気をつけましょう。
適切なタイミングと場所で伝えること
ネガティブなフィードバックを伝える際は、タイミングと場所も重要です。
大勢の前で、恥を描くのは誰でも嫌です。
また場所についても、真剣度合いなどを考えて選ぶと効果的なフィードバックになります。
オフィシャルな場合は、会議室で行う。
深刻に受けず、気軽に伝えたい場合は食事の場で行う。
このように相手が受け入れやすい状況やタイミングを見極め、プライベートな場で個別に伝えるのがより良い効果を発揮するでしょう。
相手の立場や感情に配慮し、優しさと共感を忘れない
相手の気持ちを理解し、共感を示すことで、より受け入れられる可能性が高まります。
共感とは
相手の気持ちをありのままに感じるということであり、相手の気持ちを相手が伝えてくるままに受け止めるということ
とされています。
共感することで、相手は「自分の意見を理解してくれた上でのアドバイス」だと認識します。
そうすることで「聞く耳」を持ち易くなり、フィードバックも受け入れ易くなります。
共感だけでなく、同調することも必要です。
同調とは
他社が経験した事柄や気持ちに入り込み、あたかも自分の体験のように感じて、相手と同じ意見や態度になること
であり、共感とは相手が主語ですが、同調は自分が主語になります。
フィードバックでは同調することで、自分も似た様な経験をしたことがあるなど、説得力が増す可能性があります。
どちらも非常に効果的な方法なので活用していきましょう。
解決策や改善案を提案する
問題点だけを指摘するだけでなく、改善するための具体的な提案を伝えることで、相手の成長につなげることができます。
相手に考えて欲しい場合は、解決への「ヒント」を与えましょう。
糸口を示してあげることで、自分一人で全てを考えるよりも遥かにやり易く、方向性などのズレも生じにくい特徴があります。
困っている場合はあなたの経験を伝えて、相手の一助になる様に導いてあげましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は「ネガティブなフィードバックを上手く伝える【効果的な方法】」をご紹介しました。
仕事を進めていく上では必要な機会が増えるフィードバックです。
特にネガティブなフィードバックを相手に伝えるのは非常に難しい行為です。
しかし、それを効果的に伝えることができれば、その後の成長に繋がる可能性を秘めています。
フィードバックは歳を重ねると受けることが減ってきます。
受ける側は、貴重なことをしてもらっているという気持ちでフィードバックを受け止めましょう。
フィードバックを受けることは、成長を期待されているということです。
フィードバックをする側も、相手の事を考えて正確に伝える様にしましょう。
AlWithでは、相手に伝わる効果的なフィードバックをレクチャーしています。
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- もっと信頼できる関係を築きたい
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など、お悩みの方は是非ご連絡ください。
あなたのことをお待ちしています。
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